2024.11.13
11月10日(日)、長野グランドシネマズにて“舞台挨拶付き完成披露上映会”が開催されました。
映画本編上映後、まずは長野が生んだ世界的なバイオリニスト中澤きみ子さんと伴奏の依田貴予美さんによる『ゴンドラの唄』の演奏。続いて明治座出演中の中村橋之助さんからビデオによる客席の皆様へのメッセージの上映。そのあと司会の武田徹さんの呼び込みでゲストが登壇しました。
プロデューサーの新田氏は「僕は何しろ音楽映画を作りたかった。日本にはいわゆる音楽映画と言われるものが本当になかったんです。偉人伝というのはあったんですけれども、ただの偉人伝ではなく、とにかく音楽映画を作りたかった。そうしたら名匠・神山征二郎が私の思いに応えてこの作品を音楽映画にして壮大な人間ドラマとして仕上げてくださったわけです」と語りました。
次に登壇した母親ぞう役の土屋貴子さんはこの日初めて劇場で本編を鑑賞したとのことで「実在する人物を演じるということでとても責任を感じまして、何度も何度も長野市に足を運んで、皆さんが見た景色を眺めて、その空気の中に身を置いて、一体ぞうさんはどんな気持ちだったんだろう、それだけを考えて演じさせていただきました」と挨拶。
神山監督は「映画の企画というのは監督がやりたいからと言って簡単にできるようなものじゃないんですけども」と前置きをした上で「長年やりたかった3つの企画のうちの一つ、中山晋平さんの生涯と音楽というのができまして、本当にほっとしているところです」と笑顔を見せつつ、「私の気持ちとしては、中山さんの故郷である信州長野県の方には全員観てもらいたいというぐらいのつもりで3年間頑張って作った映画でございます」と語りました。
またこの日は阿部守一長野県知事も客席で映画を鑑賞、上映後の挨拶では「全然歌うつもりはなかった」のに思わず『あめふり』を熱唱してしまう一幕も。
そして阿部知事からは「(この映画に出てくる)童謡はまさに私が母親から聞かされていたものばかりです。そして信州の美しい自然であったり、信州の様々な文化的な遺産であったり、そうしたものを撮っていただきましたので、改めて信州はいいところだなと感じた人もいらっしゃるかと思います。明治、大正、昭和と、本当に日本の激動期を背景とした物語になっていますから、そういう意味では、今の時代を生きる私たちが、もう一回昔の日本を振り返りながら未来を考えるということにもつながる映画ではないかなというふうに思っています」と映画への熱い応援メッセージを頂きました。